ゆっくり早く

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2016年5月31日 19:00  五月が終わる

五月が終わる

2016年5月31日

19:00

君は覚えているだろうか

あの新宿駅の寒空の下君を待っていた時の表情を

 

僕は鮮明に覚えている

尖った目に金の髪と使い古したマウンテンパーカー

 

愛し合うのに時と場所を選ばなかった若さが懐かしい

本当のことに目を背けただ快楽にのみ限定された好奇心を寄せていたね

 

あの時から僕は少しも変わっちゃいない

そうさまだ十代なんだ取り残されたんだ

 

でもね結構大人になりたがってる自分もいるし

もう大人なのかもしれないし

そもそもあの時の僕は子供じゃなかったかもしれない

 

つまりは時間が進むスピードが異常なんだ

凝縮された時間に抗えず人より多く苦しんでいる

 

こんな被害者のような思考を君に見せたらなんて言うかな

快楽主義の時代は終わりを告げて

今は白亜紀だ 原始人なオレ

 

句読点を打たないのが今の主流らしいよ

切らないんだね

流れ続ける

 

そうして春が終わって夏になろうとしているよ

君に会いたいな

 

でもあって何を話せばいいのかは

分からない

 

もう思い出の人だから

心に浮かんでくることもなくなったよ

 

ごめんね愛してる

この矛盾はいつか溶けるかな

アイスクリームみたいにさ

 

もう愛してないよごめん

トケタ